僕は映像制作の仕事でAfter Effects(アフターエフェクト)を使用しているのですが、映像を始めたばかりの方や初心者の方に、「After Effectsってどんなソフトなの?」「After Effectsって何が出来るの?」と良く聞かれます。
確かに僕も映像制作を志したばかりの頃は何がなんだか全く分かりませんでした。ということで今回はAfter Effectsを使ってできることをたくさんの例と共にご紹介していきます。初心者の方必見です!
記事の目次
After Effectsとは?
After Effectsとは映像を加工したり、エフェクトを追加したり、何もない無の空間(0の状態)から映像を作り出す事ができる、業界で最も支持されているソフトウェアです。CMやテレビ番組で見かける複雑な映像もAfter Effectsで作られていることが多いです。
After Effectsは、Adobe(アドビ)というアメリカ・カリフォルニアに本社を置くソフトウェア会社が制作しています。海外の会社ですが安心してください。もちろん日本語に対応していますし、日本法人のアドビシステムズ株式会社が東京に所在しています。公式サイトでも様々なチュートリアルや使用方法が解説されているので、サポートもバッチリです。
というか僕がAfter Effectsを使っていてサポートが不十分で文句を言いたくなった事はほとんどなく(むしろ感謝しかない)、分からない事は検索すれば確実にヒットするので、初心者の方も安心して使うことが出来ますよ!
After EffectsとPremiere Proの違いは?
実は、Adobe製品にもうひとつ映像制作ソフトがあるのをご存知ですか?その名も「Premiere Pro(プレミアプロ)」です。「え?同じ会社から映像制作ソフトが2つ出てるの?」「Aftere EffectsとPremiere Proの違いってなに?」と疑問に思ってこのサイトを訪れてくれた方も多いと思います。ややこしいことに、この2つのソフトはそれぞれ得意な事と不得意な事があります。なので、なるべく分かりやすく2つの違いをご紹介していきます!
After Effectsの特徴と得意なこと
- 素材と素材を階層状に重ねて複雑な物を作る
- 映像に特殊効果をつける
- 素材を動かして複雑なアニメーションをつける
- 10秒〜5分くらいの短い映像作りに最適
- ミュージックビデオやモーショングラフィックスが作れる
After Effectsは素材となる映像や画像を階層状に並べて複雑な形を作りだしたり、特殊効果をつけたり、キャラクターを動かしてアニメーションを作ったりする事ができます。なので、CMやミュージックビデオなど、短めの映像を作る時に使います。
Premiere Proの特徴と得意なこと
- 長い映像を切り貼りする
- 時間軸に映像を並べて配置する
- 簡単なテロップを入れる
- Youtuberみたいな動画が作れる
- テレビ番組風の映像が作れる
- 2時間くらいの映画が作れる!
Premiere Proは、After Effectsで作成した短いムービーをつなげて1本の長い映像を作ったり、映像を切り貼りするのに適しています。例えば、子供の運動会で長回ししたビデオから、息子が活躍しているところだけを切り出してDVDにすることや、いくつもの映像素材を効果的に並べて1時間〜2時間の映画だって簡単に作れてしまいます。
After EffectsとPremiereを連携して使う?
上でも解説したように、After EffectsとPremiere Proにはそれぞれ特徴や得意な事が違ってきます。なのでそれぞれの用途に合わせてソフトウェアを使用するのがオススメです。
また、同じAdobe製品ということだけあって、互いのソフトを連携して使用する事だってできちゃうんです。ここで詳しい説明は省きますが、例えば映画を作っている時に、「ここのタイトルアニメーションをアフターエフェクトで作りたいなぁ」なんて思った時はAdobeのダイナミックリンクというシステムでお互い連携させる事が可能なんです。めちゃくちゃ便利!!
After Effectsで出来る事
After Effectsの特徴やPremiereとの違いが分かったところでAfter Effectsで作れる映像を作例と共に見ていきましょう!
1.アニメーションをつける
シェイプレイヤーという機能を使って、サイクルアニメーションを作る事ができます。
2.キャラクターアニメーション
キャラクターにRigという骨や骨格のようなものを設定して、それをアニメーションのように動かす事ができます。
3.スライドショーを作る
https://www.youtube.com/watch?v=APWIWE77I-Y
画像をスライドさせる事で様々な種類のスライドショーを作る事ができます。
4.手ぶれのようなウィグラー効果
全く手ぶれしていない映像に手ぶれ効果をつける事ができます。その逆もしかり、ある程度の手ぶれを補正する機能もAfter Effectsには標準で備わっています。
5.宇宙空間を作り出す
ハリウッド映画のような宇宙だってAfter Effectsなら簡単に作成する事ができます。これは嘘ではなく、映像初心者の人でもリアルに再現する事が可能です。
6.海中のような効果を演出
まるで海中の中にいるような演出をする事も可能です。水しぶきや差し込む光だって全てAfter Effectsで作られているんですよ!
7.体に炎をまとわせる
こういう映画のような演出は憧れですよね。ですが実は初心者向けの技術で作れる事が多いです。
8.音楽に合わせたモーショングラフィック
これはちょっと技術が必要ですが、音に合わせてグラフィックが自動で変化するようなアニメーションを作成する事ができます。
9.雷を落とす
これぞまさにアフターエフェクト!!といったような雷の演出です。男子なら一度は憧れた事がある演出ではないでしょうか?After Effectsには標準で雷のエフェクトがついているので、ボタン1つで雷を作る事も可能です。
10.キラキラを演出
クリスマスシーンに重宝しそうなキラキラアニメーション。これはパーティクルといって、光の粒を操る事によって作り出す事ができます。TV番組「世界の果てまでイッテQ!」でお祭り男・宮川大輔が大食いの後に嘔吐したシーンにもキラキラ演出は使われていますよね(笑)。
11.煙を作り出す
こちらもキラキラと同じく、パーティクルという光の粒を操って作成しています。光の粒を密集させることで煙のようなもやもや感を演出しています。
12.グリーンバックで
ニュースやハリウッド映画でよく使われている、クロマキー合成という背景透過技術もAfter Effectsに標準で備わっています。背景を抜くためには専用のグリーンの布を使用することで手前の人物だけを抜き出す事が出来るんです。プリクラなんかも同じ技術ですよね。
13.結婚式のオープニングムービー
こちらは結婚式のオープニングムービーです。アフターエフェクトを使えば簡単にオープニングムービーを作り出す事ができますし、ウェディングのテンプレートも数多く売られているので、テンプレートを購入すれば、写真を入れ替えるだけでプロ級の映像が作れちゃうんです!これで知り合いに頼まれても安心です。
14.こま撮りアニメーション
これはこま撮りアニメーションといって、写真を10/1秒くらいの間隔で配置することによってコマ送りアニメーションを作り出す技術です。After Effectsには写真を好きな長さに切って自動的に並べる機能が標準で備わっているので、こま撮りアニメーションも簡単につくれます!
15.ライトセーバー
こちらはスターウォーズやハリウッド映画でおなじみのライトセーバーです。実際にライトセーバーを持っているわけではなく、後から剣の動きに合わせてライトのエフェクトを追加することで再現する事ができます。
16.ネオンやネオン管
こちらはちょっとおしゃれな演出がしたい人におすすめのネオン管のようなライトアップ演出です。ミュージックビデオや撮影した映像にネオンの効果を加える事で映像がおしゃれに輝くかも!?
17.古いテレビのようなノイズ
https://www.youtube.com/watch?v=84IjLQtPmZ4
古ぼけたテレビのノイズのようなエフェクトは、いくつかのエフェクトを組み合わせることによって再現する事ができます。比較的に簡単な映像手法なので、初心者の方にオススメです。
18.花火
かなりリアルな擬似花火もアフターエフェクト上で作成する事ができます。こちらも「キラキラ」や「煙」と同じくパーティクルという光の粒を操ることによって表現しています。
19.花びら
こちらは2Dの画像をAfter Effectsの3D空間上で動かす事によって、花びらが舞いちる動きを再現しています。
20.火の玉
火の玉も「キラキラ」と同じくパーティクルというシステムを使って表現しています。
21.ホログラム
まるで近未来のようなホログラム映像を作り出す事も可能です。ただし技術が必要になってくるので、経験値を積んでトライしてみてください。
22.テキストアニメーション
こちらはテキストアニメーションと言われるジャンルの映像で、CMや街中のデジタルサイネージなんかでよく見かけますよね。文字を動かすことはAfter Effectsの基本動作なので、使い始めて一番最初に習得したい技術ですね。
23.雪を降らせる
こちらはかなり簡易的な雪ですが、上級者になればもっと自然な雪を降らせる事も可能です。
24.爆発
こちらも男の憧れ爆発です!炎の素材を作ったり、地面が割れているように見せたりとやる事が多いので、初心者の方には少し難しいかもしれません。
25.高速移動
これは移動している間の映像を短縮する事で、あたかも人間が瞬時に移動ているように見せるテクニックです。これはかなり簡単に表現できるので、After Effectsを使い始めたらすぐに覚えたい技術となっています。
さいごに
どうでしょうか、After Effectsを今すぐ使いたくなったのではないでしょうか?エフェクトの組み合わせ次第では無限の可能性を秘めているAfter Effects。そんなAfter Effectsの凄さを少しでもお伝えできたのであれば嬉しいです。長くなってしまいましたがお付き合いありがとうございました。皆さんのAEライフを楽しんでくださいね!
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